ヌードル

今朝、新聞の、雑誌広告の欄で「ヌードル・巨乳」うんたらかんたら、という見出しを見た。周辺に並ぶ単語や人名から、それは「ヌードアイドル」の略であることはすぐに理解できたが、恥ずかしながら「ヌードアイドル」を「ヌードル」と呼ぶ場面に出くわしたのはこれが初めてであった。

古いところで「バラドル」「チャイドル」、また「グラドル」「エンドル」「フードル」なんて言葉も耳にしたことはある。特に解説の必要もないと思うが、「なんとかアイドル」の略である。この路線で行くと「元レースクイーンでいまはアイドル」は「モレドル」、とはならないことも、特に解説は不要だろう。

それぞれの愛好家にとって、おおよそそうではない者によってそう略しはじめられ、それが一般化してしまうことに難色を示すようなことをよく目にする(なんちゅう私もワリとそっち派)が、今回それはおいといて。このように四文字に略すことは、日本語として言いやすく、古くから様々なところで使われている。「ヌードアイドル」という存在が「ヌードル」と略されるのも、大衆化してきた証、と理解もできる。

そうと理解した上で、また、たぶん「ヌードル」と言われ初めて既にある程度期間がたっていると思われ、これから私が提起したい内容も大いに議論された後だとは思うが、それを重々承知の上であえて訴えたい。

ヌードルは「麺」だ

区別の仕方としては発音?しかしそれは文字にする場合は全く無効。その単語だけ見たら判別不能だ。麺好きとしては穏やかな気持ちではいられない。朝から麺食べたい。ハッ、麺のヌードルもヌードのヌードルも、「食べちゃいたい」という項目で共通する?だから!?

たぶんそれは違うので話を進めると、このように重要な語とカブっているヌードル。「ヌード」は21世紀になった今でもおよそ万民に向けられた語ではないと思う。不快に思う人もいるだろう。だとすると、麺のほうのヌードルにとってはイメージダウンとなりかねない。そのあたり、日清食品はどうお考えだろうか。「ヌードでヌードル?大いに結構」と大目に見て若者の指示を仰ぐ?それならそれでもいいが、古い頭な私の心のモヤモヤは晴れない。

やはり別の言葉にしていくべきではなかろうか。しかし元の言葉が「ヌード」と3文字しかないのでいじりにくい。いろいろ考えた挙げ句‥‥「麺ドル」?意味変わってるし。
この際、麺側から変化のアプローチを見せていくというのはどうだろう。レストランをリストランテ、スパゲティをパスタというふうに、以前あった語を別の呼び方で言うケースもある。しかもそれがちょっとおシャレに聞こえるとくれば、積極的に変わっていってもいいだろう。どうも近年のおシャレ語はイタリア語のようなので、そうするとヌードルは‥「tagliatella」読めん。現時点で馴染めん。じゃ、ビール→ビアーのように、元の発音に近い呼び方をしてみてはどうか→「ヌォードゥオー」ううん、それじゃいかん気がする。

結局のところ、流行語の風化を待つしかないんだろう。しばらくは困惑の日々が続くのだろうか‥なんていうほど、というか実はまるで困ってないんだけどね。麺食べたくなっちゃった。